津軽三味線といえば「津軽じょんから節」、というのは、津軽三味線をよく知らないという方でも名前は聞いたことある曲かもしれません。
青森県津軽地方の民謡ですが、時代とともに曲調が変化してゆき、古い時代のものは旧節、最近のものは新節、その途中に中節と呼ばれる形態もあります。
(あります、って私自身勉強中で、詳しいことまでは理解してません😅あしからず〜)
さらに、唄の伴奏としての「唄付け」と、唄なしで津軽三味線だけで演奏される「曲弾き」がありまして…
今回の記事で書くのはこの「曲弾き」のこと。
イメージとして、吉田兄弟さんがお二人で演奏されているやつ、といえば想像しやすいでしょうか?
さて、この「じょんから節(曲弾き)」って、演奏者によってそれぞれ内容が異なるんです。各奏者が、世界に一つだけのじょんから節を弾くんですって。(たぶん「じょんから」に限らずの話だと思う)
最初それを聞いたとき、そんなこと、どうやって??と疑問が沸いたのですが、もちろん作るんです。
えー、作るんですか?あまりにハードル高くないですかー??
…と、初めて知った初心者・初級者は、誰もが驚くのでは。私だけ?そんなことないですよね??
で、どうやって作るのか先生に尋ねたところ、 誰も聞いたことのないメロディーをゼロから創作するのではなく、ざっくりと言えば、自分の好きな知ってるフレーズを組み合わせていくのだそうで。
そうか、だから、どの曲も世界に一つだけのはずなのに、どの曲もある程度は似た部分、共通して使われるフレーズが含まれるのですね。
で、上級者、プロのレベルになっていくと、自分の持っているフレーズのストックの引き出しから、自在に組み合わせて即興で演奏していくということのよう。
そこで、タイトルの話になるのですが。
ジャズのアドリブ(即興演奏)ってありますよね。あれも、一体どうやって、その場その場で繰り出しているんだろう?どうやったらできるようになるんだ?と不思議だったんです。
で、ジャズピアノの先生に聞いたり本を読んだりして分かったのですが、
理論を勉強するというよりも、先人のアドリブをたくさん聴いてコピーして、気に入ったフレーズを自分なりに取り入れて組み合わせていくのだそうです。
それを聞いて、そうか、じょんから節は日本のジャズなんだ… と、両者が私の脳内でつながったのでした(短絡的に結びつけるなと怒られそうですが)。
もちろん違うところもイロイロあるのでしょうけども。どのみち、過去の巨匠たちの遺した音をたくさん聴いて学ぶことが必要で、三味線にしろジャズにしろやってく上てすごく重要なことなのですな。