かわせみ音楽ダイアリー

ピアノ、ジャワガムラン、津軽三味線、その他もろもろ、音楽のことやそうでないこと色々。

上妻宏光さんのコンサート@東近江市

先日、上妻宏光さんの、こちら↑の公演に足を運びました。

自分が津軽三味線を習い始めたきっかけ自体は、高橋竹山さんの柔らかな音色を聴いて「こんな素敵な音を、出せるものなら出してみたい…」ということだったのですが(そんな日は来るのか?)、その後いろいろな奏者の方の演奏を聴く中で、上妻さんが大好きになりました♡

 

上妻さんが取り組んでおられる、いろんな楽器やジャンルとのコラボ作品の面白さとか、もちろん伝統的な民謡の圧倒的な演奏とか、そういうことは言わずもがな、なのですが…

何が好きかって、ライブで演奏されている映像を見たとき、1曲を終えるたびにニッコリと笑顔をされるのです。その表情に、なんか心を射抜かれたというか。笑

 

こちら↓、上妻さんの「よされ節」特に好きで毎日のように聴いているのですが、ちょっと見てみてください。最後ニッコリされてますから!(そこ?)

youtu.be

6歳の頃から津軽三味線を始められ、いま50代になられたということは、もう45年のあいだ弾き続けられておられるということ。私が生まれてから今までの間、上妻さんはずっと三味線と共にあられるのですね…。

上妻さんの音色には、その年月の分の彼の人生が込められているわけで、それを一粒一粒、かみしめるような気持ちで味わってきました。

 

今回のコンサートは、東近江市の市政20周年記念ということで市が企画された催しでした。私はだいぶ遠くから訪れた部外者なのですが、おそらくお客さんの多くが、津軽三味線を生で聴いたことのない年配の方だったと思います。

そのことに配慮して、曲の合間あいまに、三味線とはどういう楽器なのかを易しい言葉で説明してくださったり、演奏した曲についてお話してくださったりしました。

津軽じょんから節の演奏もありましたが、その後に「じょんから節は、時代によって異なるバージョンがあって、古い順に旧節、中節、新節、と呼ばれていてですね。それぞれこんな感じなんですよ」などと、それぞれ少しずつ弾いてくださったんです。

そしたら、「じゃあ、今からクイズしましょうか!これから弾くフレーズがどの節だったか、皆さんにお聞きしますから、よく聴いててくださいね~」と、まさかのクイズ大会。笑

 

こういうこともあって、全体を通して受けた印象は、「自分を大きく見せようという意識がまったく無い方なのだな」ということ。偉大なミュージシャンですが、目の前にいる聴衆にちゃんと寄り添ってくださっているのが分かりました。

コンサート後にネットで上妻さん関連の過去記事などを眺めていたら、「先輩を立て、後輩を思いやる、非常に謙虚な人物として知られている」とあり(今確認したところWikipedia情報でしたが…)、きっと本当にそうなのだろうな~なんて思って、ますます好きになりました。

これからは「上妻さんへの推し活」も人生の楽しみに加わったなー!

 

本当は、今回のコンサートは、ピアニスト伊賀拓郎さんとの「三味線xピアノでのスタンダード曲集」という内容で、それがまた素晴らしかったのですが、今回は上妻さんへの熱い思いだけで長くなってしまったので、また次回以降に持ち越したいと思います(^^;