ジャズピアノを習い始めて2か月ほど経って、ふと「そもそもジャズの定義って何?どういう音楽をジャズっていうわけ?」という根本的な疑問が沸いてきました(遅い)。
ジャズピアノの先生いわく、「ジャズとは何か」という質問は、ジャズマニアの類の人に対しては、ある種タブーなのよ、とのこと。終わりなき論争に発展するから、だって。
つまり、こうである!という明確な定義がなく、
「テーマとアドリブがあればジャズ」
「テンションコードを巧妙に組み込んだ音楽がジャズ」
「スイングするのがジャズ」
「ジャズとは自由で何でもありなのがジャズ」
…というようなことが、あちこちで言われていて、どれも当てはまるけど、それだけじゃないし、ということらしい。
うーん、私は一体、どんな音楽をやろうとしているの??それが分かってないと、「ジャズピアノを弾く」ための指針がないじゃないか。
それで、20年ほどまえに購入して今なお手元にあるジャズの入門書的な本を、あらためて読み返しています(ほぼ内容覚えていませんでしたので…)。
そこには、ざっくり言うとこんなことが書かれています。
「ジャズの定義はいろいろありますが、大事なことは、プレイヤーの演奏を聴いて楽しむのがジャズ」
つまり、例えばクラシックは、「作曲家の創作した曲を聴く」もの。もちろん、それを演奏するオケの中にはスタープレイヤーがいて、個人に注目が集まることもあるのでしょうが、基本的には「完成された譜面どおりの演奏を聴く」。
これに対して、ジャズは、テーマとコードが予め決まっていますが、重要なのがそこに加えられる(というか演奏される音楽のメインとなる)アドリブ。これは、プレイヤー自身が、その場その場で即興的に奏でる、彼ら彼女らの腕と個性の見せどころです。
ああ、そうか。だからジャズピアノの先生が毎回私に、「これ(楽譜)をベースにして、あなたの好きな音を見つけて弾いていったらいいんですよ」と言うのか(遅い)。
逆に、自分自身の好きな音、奏でたい音というのが自分で分かっていなければ、ジャズはできないってことか。。。
私、典型的な(?)優等生タイプで、楽譜通り弾くのはそれなりに初見でもいけるけど、そして好きな音楽もたくさんあるけど、「自分が奏でたい音」を突き詰めて考えたことは、今まで一度もなかった。
そのことに初めて気づいたんですよねー。これが、ジャズピアノを始めてみて得た大きな気づきです。
自分の好きな音っていうのも、三味線と同じく、年を重ねながら少しずつ探していけばいいかな~なんて思ってます。